2013年10月7日月曜日

備忘のため9/25阿部首相スピーチ in NYSE


なかなかのシナリオだと思ったので、引用させていただきます。


本日は、このような機会を与えていただき、感謝しています。
 世界経済を動かす「ウォール街」。この名前を聞くと、マイケル・ダグラス演じるゴードン・ゲッコーを思い出します。
 1987年の第一作では、「日経平均(Nikkei Index)」という言葉が出てきます。日本のビジネスマンも登場し、日本経済がジャガーノートであるかに思われていた時代を彷彿とさせるものでした。
 しかし、2010年の第二作では、出てくる投資家は中国人、ゴードンが財をなすのはウォール街ではなくロンドン。日本は、その不在においてのみ目立ちます。「Money never sleeps」のタイトルさながらに、お金は儲かるところに流れる、その原理は極めてシビアです。
 たしかに、日本は、バブルが崩壊した後、90年代から20年近くデフレに苦しみ、経済は低迷してきました。しかし、今日は、皆さんに、「日本がもう一度儲かる国になる」、23年の時を経てゴードンが金融界にカムバックしたように、「Japan is back」だということをお話しするためにやってきました。
 さて、明日は、マリアノ・リベラ投手にとって、ヤンキースタジアムでの最終試合です。ニューヨーク市民にとって、永遠に記憶に残るこの日に、同じ場所で時間を共有できることは、大変幸せなことです。
 切れのするどいカットボール。43歳になる今でも、あの一球だけで、どんなバッターも手が出ない。世界一のクローザーとは、そういうものなのだと思います。
 日本が復活するシナリオも、奇を衒う必要はまったくありません。リベラのカットボールのように、日本が本来持つポテンシャルを、思う存分発揮しさえすれば、復活できる。そう考えています。
 身近なものからご説明しましょう。寿司です。ニューヨークには、本格的な寿司バーがたくさんあります。
 コメと寿司ネタ、わさびとしょうゆ、そして日本酒の絶妙なコンビネーションを体験した方もいらっしゃるでしょう。全部があわさって素晴らしいハーモニーが生まれる。どれかが欠けても物足りない。日本食は、繊細な「システム」です。
 私は、月に一度は、海外に出かけます。出来る限り日本のビジネスリーダーたちを連れ、日本のポテンシャルを売り込んでいます。特に日本食を持参し、実際に食べてもらいますが、寿司も、てんぷらも、カウンターはいつも大行列です。
 そもそも寿司もてんぷらも、200年以上前、今の東京である江戸の庶民たちが、道端の屋台で食べていたファーストフードでした。私は、ここニューヨークでも、いつか、40丁目と5番街の交差点にあるホットドッグ屋台の隣に、寿司やてんぷらの屋台が並ぶ日を、夢見ています。
 日本の鉄道も、世界に誇る「システム」です。「新幹線」は、時速205マイルのハイスピードですが、静かで快適。そして、1964年10月開業以来、一度も、死亡者はおろか、けが人を一人も出したことがない安全性の高さで、世界中から引き合いがあります。
 日本の新幹線オペレーターには、その次、超電導リニア技術による新しい鉄道システムがあります。すでに日本国内では、世界最高の時速311マイルで、乗客を乗せて走る実験を重ねています。
 この技術を活用すれば、ニューヨークとワシントンDCは、1時間以内で結ばれます。毎年44万3千ガロンもの「ガソリン」を浪費させるだけでなく、68万2千もの「時間」を浪費して皆さんをイライラさせる、あの「道路渋滞」からも解消されます。飛行機や自動車と比べて、時間もCO2もカットできる。まさに「夢の技術」です。
 日本では、今、東京と名古屋間で開業に向けた準備が進んでいます。その前に、まずは、ボルチモアとワシントンDCをつないでしまいましょう。私から、すでにオバマ大統領にも提案しています。
 皆さんは、シェールガス・シェールオイルで強い経済力を持ち、さらに化石燃料が安くなる、ラッキーな国にお住みです。日本はそうはいきません。そうはいかないからこそ、イノベーションです。
 日本のエネルギー効率は、第四次中東戦争が発生した1973年と比べ、約40%改善しました。GDP千ドルあたりのエネルギー消費は、石油換算で、アメリカでは0.17トンですが、日本では0.11トンしかありません。中国は0.6トンですから、日本の省エネ技術の高さは、群を抜いています。ここに、日本の成長機会があり、皆さんの投資機会があります。
 自動車向けのリチウムイオン電池は、世界の7割が日本製です。アメリカで人気のテスラモーターの電気自動車も、電池は日本製。次世代の自動車は、「インテル・インサイド」ならぬ、「ジャパン・インサイド」なんです。
 高い効率を誇る日本のLED照明。白熱電球と比べ、電力消費は5分の1以下です。ある試算によれば、65億個にのぼる世界の白熱電球需要を、すべて日本のLED電球に置き換えれば、最新の原発200基分以上の省エネとなります。
 そして、日本は、原発の安全技術で、これからも世界に貢献していきます。放棄することはありません。福島の事故を乗り越えて、世界最高水準の安全性で、世界に貢献していく責務があると考えます。
 その福島の海では、未来の発電技術が開花しようとしています。「浮体式」の洋上風力発電技術です。現在、2メガワットクラスのものしか世界には存在しません。しかし、私たちは、今回、福島沖で7メガワットクラスに挑戦します。高さ200メートルの巨大な風車が、波の揺れにも耐えて発電する。世界に名だたる鉄鋼メーカー、重工メーカー、電機メーカーなどが参加する、日本の総力を結集する一大プロジェクトとなります。
 日本のエネルギー技術は、ポテンシャルの塊です。だからこそ、私は、電力システム改革を進めます。こうしたダイナミックなイノベーションを、もっと加速していくために、電力自由化を成し遂げて、日本のエネルギー市場を大転換していきます。
 新たなチャレンジには、さまざまな規制が立ちはだかります。例えば、燃料電池の開発実証には、多くの規制をクリアしなければならない。これでは、創意工夫はできません。
 私は、フロンティア技術を実証したい企業には、独自に安全を確保する措置を講ずれば、規制をゼロにする新しい仕組みをつくろうと考えています。
 昔ながらの頭の固い大企業は、奮起が必要かもしれません。私は、日本を、アメリカのようにベンチャー精神のあふれる、「起業大国」にしていきたいと考えています。
 規制改革こそが、すべての突破口になると考えています。
 「本当に改革ができるのか?」と懐疑的な方もいるかもしれません。たしかに、日本は、この数年間「決められない政治」の代表でありました。
 しかし、この7月、日本国民は大きな選択をしました。「決められない政治」を生み出してきた、衆議院・参議院間の「ねじれ」を解消する選択です。私が率いる連立与党が、衆参両院で多数を取りました。政権与党のリーダーとして、私は、必ずや、言ったことは実行していきます。
 「実行なくして成長なし」。アクションこそが、私の成長戦略です。
 私が、日本を出発する前に、ある野球記録が塗り替えられました。1964年に、王貞治という選手が作ったシーズン55本のホームラン記録が、カリブ海出身のバレンティン選手によって更新されたのです。
 ここニューヨークでは、イチロー選手が日米4000本安打という偉大な記録をつくりました。日本で海外の選手が活躍し、米国で日本の選手が活躍する。もはや国境や国籍にこだわる時代は過ぎ去りました。
 世界の成長センターであるアジア・太平洋。その中にあって、日本とアメリカは、自由、基本的人権、法の支配といった価値観を共有し、共に経済発展してきました。その両国が、TPPをつくるのは、歴史の必然です。
 年内の交渉妥結に向けて、日米でリードしていかなければなりません。
 自由で、創造力に満ち溢れる大きな市場を、米国とともに、このアジア・太平洋に築き上げたい。私は、そう考えています。
 さて、私は、ハフィントン・ポストのブロガーもつとめております。アリアナ・ハフィントンさんには明日もまたお目にかかる予定ですが、ストレートな語り口は彼女の魅力です。
 そのアリアナさんが、かつてこう語ったそうです。「もし、リーマンブラザーズが、リーマンブラザーズ&シスターズだったら、今も存続していたのではないか。」と。
 男たちは、「睡眠時間が少ないことを自慢」し、「超多忙なことが、超生産的だ」と誤解している。そのような男たちは、行く先で待ち構える「氷山」を見過ごしがちだ、と彼女は言うのです。
 私も、男たちの一人として、また、総理就任以来、休む暇なく働いてきた者として、この言葉が身に沁みます。この夏は、ハフィントンさんの言葉を胸に刻んで、しっかり休暇をとりました。
 いずれにせよ、日本の中に眠っている、もう一つの大きなポテンシャル。それは、女性の力です。
 ここニューヨーク証券取引所の初の女性会員は、ミュリエル・シーバートさんです。46年前の出来事でありました。ミッキーの言葉が頭をよぎります。
 「アメリカの経済界は、女性役員こそが、人口の半分の男だけに頼っている日本やドイツに対抗する上で、強力な競争力向上の武器になることを気づくだろう」
 まさにその言葉を、身を持って証明し、アメリカにおける女性の活躍をリードしてきたミッキーが、先月お亡くなりになったと聞きました。ご冥福をお祈りするとともに、これまでのパイオニアとしての活躍に、深い敬意を表したいと思います。
 そして、「人口の半分の男だけに頼ったせいで」閉塞感に直面している日本を、私は、大きく転換してまいります。
 日本には、まだまだ高い能力を持ちながら、結婚や出産を機に仕事を辞める女性がたくさんいます。こうした女性たちが立ちあがれば、日本は力強く成長できる。そう信じます。
 そのために、日本から、「待機児童」という言葉を一掃します。2年間で20万人分、5年間で40万人分の保育の受け皿を、一気に整備します。すでにこの夏の時点で、12万人分を整備する目途がつきました。繰り返しになりますが、アクションこそ、アベノミクスです。
 足元の日本経済は、極めて好調です。私が政権をとる前の昨年7-9月期にマイナス成長であった日本経済は、今年に入って二期連続で年率3%以上のプラス成長となりました。
 これは、大胆な金融緩和による単なる金融現象ではありません。生産も、消費も、そしてようやく設備投資も、プラスになってきました。長いデフレで縮こまっていた企業のマインドは、確実に変わってきています。
 ここで成長戦略を実行し、先ほど述べた様々なポテンシャルを開花させていけば、日本を再び安定的な成長軌道に乗せることができる。これが、私の「三本の矢」政策の基本的な考え方です。
 日本に帰ったら、直ちに、成長戦略の次なる矢を放ちます。投資を喚起するため、大胆な減税を断行します。
 世界第三位の経済大国である日本が復活する。これは、間違いなく、世界経済回復の大きなけん引役となります。日本は、アメリカからたくさんの製品を輸入しています。日本の消費回復は、確実にアメリカの輸出増大に寄与する。そのことを申し上げておきたいと思います。
 ゴードン・ゲッコー風に申し上げれば、世界経済回復のためには、3語で十分です。
 「Buy my Abenomics」
 ウォール街の皆様は、常に世界の半歩先を行く。ですから、今がチャンスです。
 先日、サンクトペテルブルグで、オバマ大統領からエールをもらい、その後23時間かけてブエノスアイレスに飛びました。その結果、2020年のオリンピック・パラリンピックが、東京で開催されることとなりました。
 49年前の東京オリンピックは、日本に高度成長時代をもたらしました。日本は、再び、7年後に向けて、大いなる高揚感の中にあります。あたかもそれは、ヤンキースタジアムにメタリカの「Enter Sandman」が鳴り響くがごとくです。もう結果は明らかです。
 偉大なるクローザー、リベラ投手の長年の活躍に最大の敬意を表しつつ、私のスピーチをおわりたいと思います。

2013年10月2日水曜日

起業に関する動きが多く報道されるようになってきました。

IPOの増加、市場価値の増大などに伴い、当然起業するだけの理由(金銭的と言う意味だけでなく、環境の好転)が出来て来たと言う事でしょう。

ダイヤモンドの起業戦略論(VC専門家のコラム)
http://diamond.jp/category/kigyounosenryakuron

情報通信ベンチャー支援センター
http://www.venture.nict.go.jp/venture/contents/mentors_eye

参考になります。

2013年8月25日日曜日

営業の神様Joe Girard's 13 Essential Rules of Selling ジョー・ジラード with トニー・ギブス

米国の営業本をライブラリーで見つけ読みました。思ったより
オーソドックスな内容でした。

ご参考に、見出しや帯、目次のコピーのみで失礼します。


成功に奇策無し

伝説の営業マンが教える本当に大切な13のルール

第一部 準備のルール
ルール1 健康のための選択をする
ルール2 ポジティブな姿勢を持つ
ルール3 計画を立てる
ルール4 働く時はとにかく働く
ルール5 ジラード流、絶対厳禁リスト(喫煙、ガム、香水、汚い言葉、
下ネタ、アルコールの臭い、男性ピアス、携帯電話(対面重視)、時間に遅れない)
ルール6 適切な装いをする

第二部 現場でのルール
ルール7 聞き役に徹する
ルール8 笑顔をあげる
ルール9 連絡を欠かさない
ルール10 真実を告げる

第三部 クロージングのルール
ルール11 すべてのチャンスをモノにする
ルール12 常に最前線に立つ

第四部 充電のルール
ルール13 自分にご褒美をあげる

(以下、アマゾンよりコピペ)

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ジラード,ジョー
1928年、デトロイトの下町、貧しいイタリア移民の家に生まれる。8歳から靴磨きを始め、新聞配達、皿洗い、ストーブの組立工、住宅建築業など40余りの職を転々としたのち、35歳でミシガン州のシボレー販売店でセールスマンとなる。わずか3年で自動車販売台数米国トップにのぼりつめ、4年目以降、引退までの12年間「世界No.1のセールスマン」としてギネスブックに認定され、今なおその記録は破られていない。また、営業マンとして唯一、米国自動車殿堂入りを果たす 

ギブス,トニー
ラジオ放送と企業広報の分野で40年活躍し、10年以上前からジョー・ジラードの講演やセミナーに協力している。自動車セールスとマーケティングを専門とし、フォード、ゼネラルモーターズ両社の幹部向けのスピーチライターも務めている 

満園/真木
翻訳家。青山学院大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
単行本: 515ページ
出版社: アルファポリス (2013/04)
ISBN-10: 4434178822
ISBN-13: 978-4434178825
発売日: 2013/04
商品パッケージの寸法: 18.6 x 13.2 x 3.4 cm
おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 4,581位 (本のベストセラーを見る)
9位 ─ 本 > ビジネス・経済 > マーケティング・セールス > セールス・営業
215位 ─ 本 > ビジネス・経済 > 経営学・キャリア・MBA

2013年1月6日日曜日

ブックレビュー『これからの課長の仕事 社員が「わくわく元気」になる農耕型企業風土』園山征夫1/5


お会いしたこともある著者の最初の書。CSKが買収した、不振のベルシステム24を
故大川功氏より立て直しを依頼され、見事に東証一部企業にまでした実績が内容を
より説得力あるものとする。

農耕型風土を起業に持ち込むことで社員のわくわく感、やる気が生まれ、結果的に
企業の長期的繁栄を生む、とするもの。出雲出身の著者ならではユニークな視点で、
往年の良い企業文化形成、トップ自らが祭り、イベント等の主宰、出席をされていた
ことがよくわかる。

本書は、別の『これからの社長の仕事」と合わせて読むとより明確にその節が
分かるが、中間管理職である『課長』が元気でない会社は育たない、という説。

サービス業はとかく結果を近視眼的な見方でとらえる傾向があるが、中長期的な
文化を植え付けることで、安心感、結束感が結果的に社員のコミットメントを高め
技術革新やマーケティングで良い結果を出す。

当然、製造業にも適用できるし、実際地方の工場などではこのようなことは多く
行われているものと考えられる。

いずれにしても、楽しい一冊であり、若いマネジャーにはお勧めの著である。

(以下、amazonより引用)
内容紹介
「わくわく」元気な企業風土づくりのために
・農耕型経営でプロセスを重視する
・「湿り気のある関係」でチームの絆をつくる
・非日常的な「場」をつくる
・「賑わい」の「演出」
・カネ以外の尺度でチームをまとめる
・敏感になれ、部下の人生のイベントに。

若手リーダーへの珠玉のエール。3年間の沈黙を破り、いま、園山征夫が伝えます。
出版社からのコメント
種を蒔き、育てる、「人間型の農耕型経営」を信念に若手リーダーたちにエールを贈る一冊。
「わくわく元気」な企業風土が日本の企業と人を成長させてくれます。
勇気と元気をくれる珠玉の言葉の数々。部下を持ちはじめたばかりの30代の私にとっても、ためになる一冊です。
内容(「BOOK」データベースより)
課長、あなたは部下を幸せにできますか?倒産寸前だった会社を「タネをまき、苦労しながら育てる農耕型経営」でテレマーケティング業界ナンバーワンへ!―。
出版社からのコメント
種を蒔き、育てる、「人間型の農耕型経営」を信念に若手リーダーたちにエールを贈る一冊。
「わくわく元気」な企業風土が日本の企業と人を成長させてくれます。
勇気と元気をくれる珠玉の言葉の数々。部下を持ちはじめたばかりの30代の私にとっても、ためになる一冊です。
著者について
1944年1月1日生。67年慶応義塾大学経済学部卒業後三和銀行に入社。73年米国ニューメキシコ大学大学院に留学。84年CSK入社。
CSK創業者の故・大川功氏より不振のベルシステム24の立て直しを期待され、87年同社社長に就任。99年には東証1部上場を果たし、08年に退任。
サービス業は「お客様もスタッフも育てる農耕型であるべき」という理念を持ち今回の執筆に至る。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
園山/征夫
1944年1月1日生まれ、島根県出雲市出身。67年慶応義塾大学経済学部卒業後、三和銀行(現、三菱東京UFJ銀行)入行。73年国際ロータリー財団奨学生として米国ニューメキシコ大学経営大学院に留学。84年CSKに入社。CSK創業者、故大川功会長より経営危機のベルシステム24の立て直しを託され、86年専務、87年43歳で同社社長に就任。就任早々、社員に「6つの約束」として会社の将来像を示し94年店頭公開を経て、99年には東証1部上場を果たしテレマーケティング業界No.1の企業に成長させた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


単行本(ソフトカバー): 200ページ
出版社: ネットスクール (2011/9/1)


ブックレビュー『ミッション』岩田松雄著1/6


日産自動車→アトラス社長→ボディショップJapanCEO→スタバJapanCEO
と経営経験を積まれている著者の経験をもとに、人はなぜ働くのか、を説く。
正しいミッションがあれば利益が自然とついてくる、社会貢献ができる、と
いうもの。ごもっともであるし、サービス業では特に当てはまるものであるはず。

内容は納得できるし、文章も面白い。これだけのキャリアを持っている方だが、
文体が低姿勢で、自分の過去の失敗や悩みにも多く言及されているところに
好感をもった。CEO職と言えども、成功と失敗、つねにそれが裏返しである、と
いうことを思い出させてくれる。


(以下、amazonより引用)
ミッション 元スターバックスCEOが教える働く理由
岩田 松雄 (著)


内容紹介
一流は「火花散る一瞬」ために生きる!

スターバックスとザ・ボディショップで、
ブランドを見事に再生させた経営者が説く
一流の人の仕事とは!

■序章 あなたの火花散る一瞬はいつか?
「スターバックス」と「スターバックスらしきもの」の決定的な違い
ハワード・シュルツの「匂い」
会社員かノマドかなんて、どうでもいい ほか

■第1章 どうすれば人を魅了できるのか
スターバックスへのクレームで一番多いのは……
なぜスターバックスは長居する客を追い出さないのか
スターバックスで本当に起きた5つの奇跡
日本人にはもともと「感動の接客」が根づいている
お客様の期待を超えてゆけ! ほか

■第2章 ザ・ボディショップとアニータ・ロディック
アニータの怒りと「ファイブ・バリューズ」
彼氏を迎えるようにお客様を迎える
社員を大事にしない企業はブランドにならない
素顔のアニータ・ロディック
ボディショップの面接でスターバックスへの愛を語り出す学生たち ほか

■第3章 スターバックスはコーヒーを売っているのではない
ハワード・シュルツの最終面接
ブランド復活に向けて
ほとんどがバイトでもお客様を感動させられる理由
社員の自発性を引き出すためにリーダーがやるべきこと
日本のスターバックスがアメリカを超えたと感じた瞬間 ほか

■第4章 僕たちは何のために働くのか
ブランドとミッションは表裏の関係
「お客は値引きを望んでいる」という幻想
「社会貢献なんて、建前なんでしょ?」
もしもマンションの理事長をやることになったら ほか

■第5章 自分のミッションをつくる7つのヒント
ヒント1 働き方ではなく、働く目的を考える
ヒント2 自分、ミッション、会社は三位一体で成長する
ヒント3 「私」を無くす
ヒント4 3つの輪は何か考える ほか

■第6章 火花散らすリーダーの8つの習慣
ピッチャーとサード、どっちが偉いか?
火花を見逃さないリーダーの8つの習慣
面接で人を見抜く方法
もしも宝くじで3億円当たったら……
スターバックス大学 ほか

■第7章 ミッションを育てる時間術、勉強法、読書術
時間を有効活用する7つのポイント
インプットとアウトプットを続けるための5つの覚悟
私が実践している10の読書術 ほか

■終章
社長室の写真
スターバックスのパートナーたちに伝えたいこと
オバQのカード
ある店長同士の交流

内容(「BOOK」データベースより)
スターバックスとザ・ボディショップで、ブランドを見事に再生させた経営者による渾身の書。


著者について
岩田松雄(いわた・まつお)


前スターバックスコーヒージャパン
代表取締役最高経営責任者。
リーダーシップ コンサルティング代表。

1982年に日産自動車入社。
製造現場、セールスマンから財務に
至るまで幅広く経験し、
社内留学先のUCLAビジネススクールにて
経営理論を学ぶ。
帰国後は、外資系コンサルティング会社、
日本コカ・コーラ ビバレッジサービス
常務執行役員を経て、
2000年(株)アトラスの代表取締役に就任。
3期連続赤字企業を見事に再生させる。

2005年には「THE BODY SHOP Japan」を運営する
(株)イオンフォレストの代表取締役社長に就任。
店舗数を107店から175店舗に拡大しながら、
売上げを約2倍にして一躍脚光を浴びる。
伝説の創業者、アニータ・ロディックからの信頼も厚かった。

2009年、スターバックスコーヒージャパン(株)のCEOに就任。
「100年後も輝くブランド」に向けて、
安定成長へ方向修正。
ANAとの提携、新商品VIA(スティックコーヒー)の発売、
店舗内wifi化、価格改定の実行など
次々に改革を実行し、業績を向上。
日本に数少ない“専門経営者"として
確固たる実績を上げてきた。

2010年、日産時代に留学していた
UCLAが設立75周年を記念して、
歴代全卒業生3万7000人から卒業後に
世界で活躍する100人
「Inspirational Alumni 100 Points of Impact」
を選出し、受賞(日本人は4名)。

2011年にリーダーシップコンサルティング設立。
2012年から(株)産業革新機構に参加している。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
岩田/松雄
元スターバックスコーヒージャパン代表取締役最高経営責任者。リーダーシップコンサルティング代表。1982年に日産自動車入社。製造現場、飛び込みセールスから財務に至るまで幅広く経験し、社内留学先のUCLAビジネススクールにて経営理論を学ぶ。帰国後は、外資系コンサルティング会社、日本コカ・コーラ ビバレッジサービス常務執行役員を経て、2000年(株)アトラスの代表取締役に就任。3期連続赤字企業を見事に再生させる。2009年スターバックスコーヒージャパン(株)のCEOに就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


2012年11月2日金曜日

ブックレビュー『新版 敬天愛人 ゼロからの挑戦 』(PHPビジネス新書)

経営者として尊敬する稲盛和夫氏の書は、『アメーバ経営』『人を生かす』『生き方』などベストセラーを 中心に多く読ませていただきました。

今回、JALの再建を新たに加えた内容で書かれていたので、つい購入。 前半は「敬天愛人」の復習になり、短時間で読了できました。

 Amazonより他の方の素晴らしいレビューを引用させていただきました。私も全く同感です。
 (以下Amazon.co.jpより引用)


帯には「京セラ、KDDI、そしてJAL。努力と創意工夫のビジネス・ストーリーから導かれた成功の方程式。」と大書されています。
『ゼロからの挑戦』。このタイトルから新刊本かと思いきや、タイトルの上に「新版・敬天愛人」と添えてあります。
稲盛氏の既刊本は、ほぼ読了しています。
ベースとなっている既刊本『敬天愛人』は、1997年5月に、その文庫版は2006年3月に、それぞれPHP研究所から上梓されています。

稲盛氏は「はじめに」で、新装版の発刊に当たり、旧来の本文の内容・データをすべて見直したと書かれています。
その理由として『敬天愛人』の初版から既に15年が経過。
おそらく、当初は『敬天愛人』の新装版という企画でスタートしたのでしょう。
しかし、この15年間の間、稲盛氏はKDDI設立、旧三田工業の救済、何より日本航空の再建という難事業に尽力されています。
そのため、本書の大半が新原稿となり、タイトルをPHP編集部の要請により、『ゼロからの挑戦』と改題せざるを得なかったと述べておられます。

具体的には、第二部「フィロソフィ」の根底にあるもの(後半)から見出しを変更。
(見出し4「動機善なりや、私心なかりしか」から見出し4「情けは人のためならず」に変更)
そして第三部「フィロソフィ」の根底にあるもの2と章立てを追加されています。
(旧版の前出「動機善なりや、私心なかりしか」を見出し1とされています)

本書では殊に「盛和塾」、「日本航空再建」についての新たな記述部分を興味深く拝読いたしました。
しかし、多くの著書やインタビューで稲盛氏が説かれている「ベース」は同質のものであり、どこかで読んだ記憶が甦ります。
しかし、地味な努力を一歩一歩堅実に、弛まぬ努力を続けよという「経営の王道」、いや「人生の王道」についての教えは、
「熟読玩味」することで血肉化することが肝要。
その意味で「再読」する契機となる本書の上梓は、稲盛氏を尊敬し私淑するものとしては大いに歓迎したいと思います。

2012年6月13日水曜日

ミナトエレクトロニクス株式会社 代表取締役就任について

昨日6月12日、大阪証券取引所JASDAQ市場での開示において、 ミナトエレクトロニクス株式会社(本社:横浜市、証券コード6862、 以下『ミナト社』)の代表取締役の異動として、ミナト社の6月28日の 株主総会において、弊社代表取締役若山健彦が取締役に就任し、その後、 代表取締役社長就任予定が発表されました。 同社は設立50年以上、株式公開20年以上(証券コード6862)の由緒ある 電子機器メーカーです。株式会社フリーダム・キャピタルは、価値向上を 期待し2010年より投資先として協力をしております。 今回、ミナト社がより良い会社になることを目指し、経営陣、株主らが、 友好的に話し合い、合意した結果として、代表取締役をはじめ 経営陣の一部、経営戦略を刷新することとなりました。 6月28日のミナト社の株主総会において、若山健彦の取締役就任が決議 されること、その後の取締役会において、代表取締役に就任することが 決議されることを前提とし、その後代表取締役社長として同社の 経営改善に専念することとなります。 ミナト社は、半導体検査装置などを主力商品として高収益を誇ってまいり ましたが、日本における、大手メーカーの半導体事業縮小などにより、 近時は、デバイスプログラマ事業、タッチパネル事業を中心とし、事業の 再編中であります。 今後も、日本の製造業の復活とともに、ミナト社も成長を目指してまいります。 何卒、お引き立てのほど、宜しくお願い致します。 日経産業新聞(2012年6月13日付)より