2012年11月2日金曜日

ブックレビュー『新版 敬天愛人 ゼロからの挑戦 』(PHPビジネス新書)

経営者として尊敬する稲盛和夫氏の書は、『アメーバ経営』『人を生かす』『生き方』などベストセラーを 中心に多く読ませていただきました。

今回、JALの再建を新たに加えた内容で書かれていたので、つい購入。 前半は「敬天愛人」の復習になり、短時間で読了できました。

 Amazonより他の方の素晴らしいレビューを引用させていただきました。私も全く同感です。
 (以下Amazon.co.jpより引用)


帯には「京セラ、KDDI、そしてJAL。努力と創意工夫のビジネス・ストーリーから導かれた成功の方程式。」と大書されています。
『ゼロからの挑戦』。このタイトルから新刊本かと思いきや、タイトルの上に「新版・敬天愛人」と添えてあります。
稲盛氏の既刊本は、ほぼ読了しています。
ベースとなっている既刊本『敬天愛人』は、1997年5月に、その文庫版は2006年3月に、それぞれPHP研究所から上梓されています。

稲盛氏は「はじめに」で、新装版の発刊に当たり、旧来の本文の内容・データをすべて見直したと書かれています。
その理由として『敬天愛人』の初版から既に15年が経過。
おそらく、当初は『敬天愛人』の新装版という企画でスタートしたのでしょう。
しかし、この15年間の間、稲盛氏はKDDI設立、旧三田工業の救済、何より日本航空の再建という難事業に尽力されています。
そのため、本書の大半が新原稿となり、タイトルをPHP編集部の要請により、『ゼロからの挑戦』と改題せざるを得なかったと述べておられます。

具体的には、第二部「フィロソフィ」の根底にあるもの(後半)から見出しを変更。
(見出し4「動機善なりや、私心なかりしか」から見出し4「情けは人のためならず」に変更)
そして第三部「フィロソフィ」の根底にあるもの2と章立てを追加されています。
(旧版の前出「動機善なりや、私心なかりしか」を見出し1とされています)

本書では殊に「盛和塾」、「日本航空再建」についての新たな記述部分を興味深く拝読いたしました。
しかし、多くの著書やインタビューで稲盛氏が説かれている「ベース」は同質のものであり、どこかで読んだ記憶が甦ります。
しかし、地味な努力を一歩一歩堅実に、弛まぬ努力を続けよという「経営の王道」、いや「人生の王道」についての教えは、
「熟読玩味」することで血肉化することが肝要。
その意味で「再読」する契機となる本書の上梓は、稲盛氏を尊敬し私淑するものとしては大いに歓迎したいと思います。

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