2011年2月26日土曜日

民主化革命は良いのか?悪いのか?

エジプト、チュニジアの政権交代(独裁者追放?)時には、相場は上昇傾向をたどった。リビアになってからは、
1.カダフィ側の抵抗で時間がかかっていること
2.有数の産油国であり、如実に原油価格が上昇したこと
3.民衆をアルカイダがリードしている可能性があること(カダフィが言っているだけという説も強い)
などから、相場を押し下げる要因となった。
民主化の流れは良いものとされる論調が強いが本当にそれが正しいのだろうか?
しっかりとした、民主主義の枠組みが取られ、公正な選挙がおこなわれ、代議士、や
そのリーダーが選ばれる土壌が形成されれば間違いなく、良いことであろう。
しかし、国家が混乱し、無政府状態が続く、または、他国や過激な思想を持つグループが
国家権力を握れば、独裁者より悪い結果を生む可能性もある。
物事の善悪をしっかりと見極め、相場にも反映してほしいものである。

今回の3国の動きでいえば、ポジション調整による下げをリビアに帰属させていると
今のところ解釈している。長期の下げ要因にはならないはずである。

2011年2月16日水曜日

ペナン出張サマリー 2/11-15

4泊5日、それも機中2泊で行って来た初のペナン島訪問。
あるベンチャーアイデアの結晶化が出来るかどうかを検証する
出張だったので、内容は未公開ですが、記念にいくつかの写真を。

ペナンのホテルから海の眺め

ビジネスパートナーの友人の家具屋さんでランチパーティー

旧正月で獅子舞のパフォーマンス。

翌日もランチパーティー@友人宅
マレーシアも金持ちは優雅です。

2011年2月6日日曜日

2/4の米国雇用統計をどう見るか?

「米労働省が4日発表した1月の雇用統計によると、失業率(季節調整値)は9.0%となり、前月から0.4ポイント低下した。改善は2カ月連続で、2009年4月以来1年9カ月ぶりの低水準となった。一方、非農業部門の雇用者数は前月に比べて3万6000人増にとどまった。 失業率は市場予測の平均(9.5%)より大きく改善した。だが非農業部門の雇用者数は予測(14万8000人増)を大きく下回った。
 失業率が低下した背景には、失業者が前月に比べ60万人強も減少したことがある。この中で、かなりの部分は就職をあきらめるなど労働市場から退出したもの。
 非農業部門の雇用者数は4カ月連続のプラスとなったが、増加幅は前月の12万1000人増から大きく縮小した。」

以上が発表内容です。

就職をあきらめるなどの理由があるにしても、同じ統計基準で9.0%まで失業率が低下したことはインパクトがある。
確かにNFP(非農業部門雇用者数)が予測に大きく届かなかったことも大きいが、理由が明確に見えないので、
分析のしようはない。今のところは、素直に、ドル高方向に反応したマーケットに従い、「インパクト」に
軍配を上げるしかない。

今週もマーケットは強いはず。株式は、上値を試す展開になろう。円も、雇用統計発表後81円前半まで突っ込んだ後の
上げでもあり、またクロス円が他通貨高方向に明確に方向性を出してきたこともあり、弱含みとなろう。

リーダーシップの言葉考:放駒理事長&親方

子供の頃、相撲をみていて好きな力士だった関脇魁傑(その後、大関)、今は放駒理事長。
2010年8月、野球賭博問題が出る中で、武蔵川理事長を引き継いだ。そもそも大変な中で
引き受けたわけだから、火中のクリを拾う苦しいお立場だろう。

放駒理事長として、今回の問題も大変な心痛。実直な人柄から、本当に応援したくなります。

しかし、今回の問題、現在までの記者会見などで「2つの発言」に意見。
リーダーであれば、考えたい。

1.「過去には一切、八百長はありません。」
週刊誌に勝訴した後、相撲協会としては、過去には一切ないことが判明した、という立場だろう。
しかし、新たな事実が出ている今、奈良時代から続く相撲の歴史の中で、一切ない、とは言えない
はずだ。ましてやこれから全容を解明すると来ている。

「八百長は一切ないものと信じてきたが・・」「不届き者の行った悪質行為・・」
とするべきだと思います。

2.「全容を解明するまで、本場所は開催しない。」
私は、本場所の開催が誰のどのような権限で行われるのかは、知らない。しかし、
「全容を解明する」ことは、本当に難しい。仮に解明した、として開催した本場所
の後、万日、新しい、異なる事実が出てきたらどうするのか。
「徹底的に調査を行い、一定の事実の解明が十分にできた場合には、開催する」
「悪質な力士を処分した後には、・・・」などとするべきかと。

組織を守り抜くべきリーダーであれば、このような、NO(まったくない)やALL(すべて、絶対)の
発言は、意思の表明など以外では、なるべく使わない方がよいはずだ。

プロレスで、馬場や猪木が勝ったり負けたりする時は、だれも八百長と言わなかった。
明示されていなくても、これは何か筋書きがあるのではないか、というのが、大半の思い
だったのではないか。

馬場が十六文キックをやったり、猪木の4の字固めが見られれば、楽しかったはずだ。
それが「興業」なのだろう。

相撲も元々は「興業」であるはずで、みんなが楽しめる相撲を全国行脚して見せて回った
ものなのでしょう。多少、身を守るため、楽しませるため、筋書き的なものを持っていた
可能性はあると思います。(と思っていた人も多いと思います)

もちろん、最近は、国技として、純粋なスポーツとして、認識されている。また、
コンプライアンス意識は、政治でも経済でも高められているのが背景にある。
当然、相撲界からも「悪」は追放されないといけない。

従って八百長を肯定するつもりは一切ありませんが、トップは、不祥事を起こした一部の社員や
メンバーにより、組織全体や、他の正しい人を犠牲にさせてはいけません。


理事長の心痛を思い、実直なお気持ちに敬意を払いつつ、ついリーダーシップというもの
を考えてしまいました。

2011年2月4日金曜日

上場企業の相次ぐMBOについて

TSUTAYA、アート引越、ワークスAPなど優良企業が、MBOのために上場廃止する計画が相次いでいる。

もちろん本来の非上場化の目的である、事業再編や経営陣のガバナンス強化、リストラ、事業転換に
よる一時的な業績悪化や変動による混乱や株価下落によるリスクを軽減するために行うのであれば
よいと思われる。実際、その通りに活用するところもあるだろう。

しかし一方で、上場企業それも優良企業に対して、市場におけるが低いことも事実である。そのため
株価の高い時点で資金を回収した創業家や、現在の評価を投資機会と見たファンドなどが、株価の低い
時点で他の株主の株を買い取り、次のバブルが来た時点で再上場して投資を何倍にもして回収する。
このようなモデルになっているとしたら、株式市場は玄人がもうけ、素人が損をし続ける八百長
マーケットになってしまう。

それを規制する仕組みが必要かもしれません。大相撲が体制を代えなくてはいけないように。