2011年3月3日木曜日

ブックレビュー:世界ソブリンバブル 衝撃のシナリオ 白川浩道著

PBでお世話になっている会社から贈呈戴いた同社看板アナリストの最新著書。

先日も講演を聴いたが、論旨明快で、ここまでシンプルにしちゃってよいのでしょうか、
というくらい分かりやすい。

本書も講演同様に分かりやすい構成になっている。必ずしも、金融、経済の専門家でなくても
言いたいロジックを理解するのに苦労はないだろう。

金融危機後、クレジットプロダクトが無くなり、金融機関は、国債を買っている、しかし
それでも流動性が足りず、国家が自国あるいは他国の国債を大量に購入する、禁断の一手をせざる
を得ないところである。

国の信用が崩れるとそのバブル崩壊の影響はギリシャ危機に見るように、思った以上に大きい。
しかし、日本等の先進国の国債クレジットリスクは、次第次第に下がっていっているものの、完全な崩壊には
時間がかかりそうである。実体経済の回復前にまず株価のバブルが有り、経済の隆盛があり、
その後、ついに行き詰まった段階で国債信用リスクが崩壊する。起こって欲しくないものである。

最近ありがちな、単なる悲観的シナリオ論ではなく、事前の予防的対策、警告がふんだんに盛り込まれている
天が評価できる。プレゼントありがとうございました。

【以下引用】
内容紹介
新たな金融危機がすでに始まっている! ギリシャ・ショックは「始まりの始まり」に過ぎない。ソブリン債(国債)の危機を回避するため、欧州当局は禁断の国債購入に踏み切らざるをえなくなった。米国も国債を大量購入している。「国債バブル」が発生しているのは日本だけではないのだ。こうして膨らんだ日米欧の国債バブルがはじければ、リーマン・ショックの比ではないディザスターが待っている。気鋭のエコノミストによる警告の書。

内容(「BOOK」データベースより)
新たな金融危機がすでに始まっている!ギリシャ・ショックは「始まりの始まり」に過ぎない。ソブリン債(国債)の危機を回避するため、欧州当局は禁断の国債購入に踏み切らざるをえなくなった。米国当局も国債を大量購入している。「国債バブル」が発生しているのは日本だけではないのだ。こうして膨らんだ日米欧の国債バブルがはじければ、リーマン・ショックを超える“崩壊”が待っている。気鋭のエコノミストによる警告の書。

出版社からのコメント
新たな金融危機がすでに始まっている! ギリシャ・ショックは「始まりの始まり」に過ぎない。ソブリン債(国債)の危機を回避するため、欧州当局は禁断の国債購入に踏み切らざるをえなくなった。米国当局も国債を大量購入している。「国債バブル」が発生しているのは日本だけではないのだ。こうして膨らんだ日米欧の国債バブルがはじければ、リーマン・ショックを超える"崩壊"が待っている。気鋭のエコノミストによる警告の書。

●目次

第1章 「世界国債バブル」への助走
第2章 なぜ金融機関は国債購入に走るのか
第3章 ギリシャ危機が生んだ「財政健全化路線」
第4章 積み上がった「負の遺産」
第5章 世界がデフレに覆われていく
第6章 「八方ふさがり」の中央銀行
第7章 「財政破綻」の条件とは?
第8章 国債バブル崩壊のシナリオ
第9章 バブル崩壊は回避できるか

カバーの折り返し
新たな金融危機がすでに始まっている! ギリシャ・ショックは「始まりの始まり」に過ぎない。ソブリン債(国債)の危機を回避するため、欧州当局は禁断の国債購入に踏み切らざるをえなくなった。米国当局も国債を大量購入している。「国債バブル」が発生しているのは日本だけではないのだ。こうして膨らんだ日米欧の国債バブルがはじければ、リーマン・ショックを超える"崩壊"が待っている。気鋭のエコノミストによる警告の書。

著者について
白川浩道(しらかわ・ひろみち)
クレディ・スイス証券マネージング・ディレクター、経済調査部長兼チーフ・エコノミスト。1961年東京都生まれ。1983年慶應義塾大学経済学部卒業、日本銀行入行。調査統計局、金融研究所を経て米国ワシントン大学大学院留学。帰国後、外国局を経て、1991年にOECD(経済協力開発機構、パリ)経済総局に出向。G7(主要7カ国)諸国の金融システム、金融政策の分析、北欧金融危機を担当。1994年に日銀に戻り、調査統計局グループ長、国際局調査役(為替平衡操作、G7など国際会議における総裁・副総裁補佐)、金融市場局調査役(金融政策決定会合担当)を歴任、1999年に日銀を退職。2006年3月までUBS証券チーフ・エコノミスト、2006年4月から現職。日本金融学会所属。専門は金融政策論、マクロ経済分析。著書には『マネーサプライと経済活動』(共著、東洋経済新報社)、『世界金融・経済危機の全貌----原因・波及・政策対応』(共著、慶應義塾大学出版会)などがある。

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