2011年11月5日土曜日

10月の米国雇用統計と来週の相場

「米労働省が発表した10月の雇用統計では、失業率が9.0%と前月より0.1ポイント改善し、6カ月ぶりの低水準となった。非農業部門の雇用者数(季節調整済み)は前月比8万人増と市場予想の平均(約9万人前後増加)とほぼ同水準にとどまったものの、8~9月分の雇用者数が上方修正されており、米雇用の改善基調を示す内容となった。」

10月の雇用統計は失業率が9.0%と改善を見せたものの、市場予想を下回るNFP(非農業部門雇用者数)増加と
なり景気の回復が一本調子ではないことを示した。
しかし、8,9月分の雇用者数がそれぞれ5万人の上方修正となり、ギリシャ問題の最中でも
米国経済の回復を裏付け、自信を持たせる内容となった。

その結果を受けた米国の金融市場は、株式がユーロ、ギリシャの混迷(ギリシャの国民投票の実施可否、
実施しない場合でも内閣不信任案決議へ)といったニュースに大幅マイナスから始まり、終値でも
-61ドルとだいぶ小幅になったが弱含みの展開となった。しかし、ドル円はドル金利の若干の上昇から
ドル高の78.2円近辺となった。

残念ながらユーロ混迷に押された形となったが、米国経済が回復方向にあることはより鮮明となり、
年末商戦へ向けた期待も高まるに違いない。ドル高が試され、日本企業にとってもプラスの方向の
センチメントとなろう。

来週はドル円で79円台、日経平均で9,000円を試しに行く展開となろう。ブレイクした場合は、
ドル円で80円台、日経平均で9,150円を次のターゲットとしよう。失敗しホールドした場合は、
ドル円で77.80-79円、日経平均で8700-9010円のレンジに舞い戻り、さらにユーロで
悪材料が出た場合は下押しの局面となることも考えられる。

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